今や世界中を巻き込んで行われているSDGs。日本企業もこれに遅れるわけにはいかないと奮闘している会社も多くなっていると感じます。
私が以前務めていた会社で特に力を入れて取り組まれていたのが、「ペーパーレス化」です。社内会議で使う資料や連絡事項のためのもの、さらにはお客様との商談で使用するものまで、できるものは全て紙媒体から電子化にするという内容の取り組みです。
しかし、そこでひとつ問題が発生しました。それは電子化に対する高齢層の適応スピードが上がらないということです。若い世代の社員は1回、もしくは2回の説明や使用ですぐに対応できるようになりましたが、上の世代になればなるほど、電子化に対応できる社員が少ないというのが問題として浮かび上がってきました。
上司に会議で使う資料のチェックをしてもらうため、その資料をデータで送ると「紙で持って来て」と言われたり、さらには、重要な商談を任されたベテラン社員が、商談先で資料の提出のもたつきが原因で、大口の商談が破断したという事例も発生しました。「ペーパーレス化」の取り組みが会社の上層部からの提案ということもあり、その上層部の人たちが紙媒体に対応できていないとなると本末転倒です。社内の5割近くの社員が高齢層に当たる会社ということもあり、早急な対応が必要でした。
そこで行ったのが、「紙媒体から電子化へ対応するためのベテラン社員の研修」でした。若い社員がベテラン社員に向けて電子化についての研修を行う。異例な光景でしたが、ベテラン社員の方も電子化に対応していこうと必死に研修を受けていました。また、社内携帯も全てスマートフォンに変えるという取り組みも大きな効果があったと思います。
その結果、半年後には社員ほとんどが電子化に対応し、またそれが仕事の効率化にも繋がり、営業成績や売り上げは軒並み右肩上がりになりました。会社としてはたくさんの時間や経費を電子化に費やすことになりましたが、それを超える利益も数字として表れて来ました。この経験から私は、時代に置いていかれない様にすることの大切さを身に染みて感じることができました。新しい時代に飲まれない様にする。これもまたSDGsの取り組みの狙いなのかなと思います。
